終活の衣裳のいろいろ
亡くなった時に着用する着物や服は、死装束やエンディング衣裳と呼ばれています。
宗教や慣習によって形や着せ方にルールがあるものもありますが、昨今は故人のお好みに合わせて自由に選ばれることが増えています。お気に入りの服や着物を選ばれる方、市販されているエンディング衣裳を準備される方など、選択肢は様々です。
病院で亡くなる場合
病院で亡くなられた場合、あらかじめ衣裳が準備されていればそれを着用しますが、準備がない場合は新しい綿の浴衣が着せられるのが一般的です。最近では、病院から直接葬儀社へ搬送され、浴衣のまま棺に納められるケースも増えています。
施設で亡くなる場合
施設で亡くなられた場合は、ご自宅へ搬送されるケースが多く、ご自宅で白い着物やご家族が準備された衣裳に着せ替えることが一般的です。
自分の「もしも」の状況は誰にもわからない
自分が亡くなる時の状況は誰にも予測できません。もしかしたら、家族がいない状態で一人で旅立つこともあるかもしれません。 亡くなった時の表情も、その状況によって様々です。目や口が完全に閉じなかったり、しかめっ面になってしまったりすることもあります。また、今よりも年齢を重ねているこも忘れてはなりません。
どんな状況でも尊厳を保つ「胸冠紗(むねかんさ)」
どんな状況に置かれても、自分の尊厳と自分らしさ、そして気品を保つことができるのが「胸冠紗」です。『胸冠紗』は、たとえ病院の浴衣を着用していたとしても、故人の尊厳と自分らしさ、気品を保ち、安らかな表情へと導くお手伝いをします。

『胸冠紗』を準備するタイミングは?
終活を考える際、自分が亡くなるときに着る衣裳を用意することをためらう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ご自身が望む最後の衣裳であれば、自分で用意しておくことが何よりも大切です。他人任せでは、なかなか思い通りにはなりません。
衣裳の準備を誰に伝えておけばいい?
近年、葬儀社の生前予約という新しいシステムがあります。生前予約では、ご本人の葬儀に関するすべての要望をデータとして保存できます。その際、お召し物の準備に関する情報も併せて保存しておくことが可能です。
(葬儀社によって対応が異なりますので、事前にご希望の葬儀社にお問い合わせください。)
まとめ
ご自身の終活の衣裳について考えることは、残されるご家族の負担を減らすだけでなく、ご自身の最後の尊厳と「自分らしさ」を守ることにも繋がります。
このブログが、あなたが終活の衣裳を考えるきっかけになれば幸いです。もしご不明な点があれば、お気軽にご相談ください。