いつかは訪れるその日は唐突にやってきます。
現在の高齢者は生き方も多様で明確なアイデンティティをもち、自分らしさを大切にする人が増えました。自分らしい終焉を望む人のために、自分の象徴である顏を美しく保護することで、自分らしさを守ることができる冠紗(かんさ)が生れました。冠紗はお元気な間に自己の尊厳を守るためにご準備して頂きたい現代の死装束です。
終焉の顔を人目に晒したくない故人の気持ちに寄り添う冠紗

冠紗(かんさ)は最期の瞬間まで顔を美しく保護し故人の尊厳と品格を守ります。顔色の変色は絹の光沢でソフトになります。冠紗は自分らしく旅立ちたい故人の気持ちを大切にするアイテムです。
贈る冠紗(かんさ)




深い感謝を込めて絹の冠を贈る
元気な間に終わりの衣を準備することを寿衣(スウィ)といわれ、無病息災のご利益と考えられる韓国の言葉です。冠紗は人の最期の尊厳を守る大切な役割のアイテムです。身近な人だからできる贈りものです。
<自分で備える冠紗 かんさ>
多様な個性と価値観を尊重する時代は、人と同じではなく自分の想いを優先できる時代です。ご紹介する冠紗と羽衣冠紗は尊厳と品格を保つことが目的です。生前の衣の用意がなく白衣や浴衣を着ることになっても、冠紗をつけることで自分自身の尊厳と品格を守れます。

顏も品格も守れる胸冠紗
自分が亡くなる時の状況は想像できません。病気を患って痩せているかもしれません、今よりも年老いています。胸元まで隠す胸冠紗 むねかんさは、顔や肩や胸元を優しく覆い、安らかな表情を保ってくれます。

全身を覆う羽衣冠紗
冠紗と身頃が一枚になった羽衣は頭から足先までを覆います。羽衣は故人の存在を優しく包み、来世への旅を守るように薄絹がゆったり身体をつつみます。最期の瞬間まで尊厳と品格を守る衣裳です。おひとり様でも孤独感がなく気高く美しく旅立つことができます。

羽衣冠紗はこんな方にお勧めします
羽衣冠紗は色とデザインが多彩です。金糸でイニシャルやお名前を刺繍できるオプションもあります。洗練された厳かで美しい羽衣は、誇り高く生きた男性の方、お洒落に生きた女性の方、おひとり様の旅立ちにおすすめしたい衣裳です。

冠紗と羽衣冠紗のつけ方
冠紗は頭に冠を載せるように静かに装着、ピンや留め具は不要です。羽衣冠紗も同様に頭に載せて、からだ全体にベールを羽織らせます。
Q&A
終活をお考えになった時に準備をされることをお勧めします。元気な時にご自身が最後にお召しになるものをご用意になると、その後の生き方に安心とゆとりが持てると思います。いつでもできると思っているうちに時が経ってしまいます。
おひとり様の場合はそのことが心配ですね。最近は葬儀社によって細やかな事前予約システムがあります。、儀式見積もりだけでなく、最期のお別れの車のコースやお花やお骨入れまで、こまごまとしたご自身の希望を全てデーターに保存してくれます。そしてその時が来たら希望どうりに実施してもらえます。最期のお召物が準備してあることもデーターに保存してもらえます。但し予約してある葬儀社にもしもの時連絡してもらうように身近な人に伝えておく必要があります。
基本は自由です。従来の白い着物は葬儀社に言えば準備してもらえます。他にデザインされたエンディング衣裳はネット販売もあります。最近はお気に入りの着物や服を着るケースも増えています。できるだけ化学繊維でなく天然繊維の素材をお勧めします。ポリエステルはコストは安いですが、火葬時にガスが発生したり遺骨を汚したりします。金の絲京都ではご遺体に付加をかけずに装着できる絹のローブをおつくりしています。